アサンシア ~魔杖の呪縛~【感想・レビュー】
【PS】
ウィザードリィやジルオールで有名な末弥純氏がキャラクターデザインの初代PS用RPG。開発はT&Eから独立した内藤時浩氏(ハイドライド、ルーンワース等で有名)のEOイマジネーション。
普通のRPGとは違い、箱庭型のステージをクリアしていくという内容。
傭兵団か騎士団みないなのに所属する主人公が新人のコーリンを小人族のいるラウキニの丘というところに連れていくというところから始まるストーリー。まあ、正直キャラ同士の会話や物語はあまり出来がよくない。
このゲームの基本的な目標は移動も含め何か行動する度に時間が経過していくフィールドでモンスターを時間内に全て倒すこと。
フィールド上には街やダンジョンなどの施設があり、街では回復や買い物の他、イベントが起こったり誰かが仲間に入ることもある。
こちらだけでなくモンスターもフィールド上を動いているので放っておくと街が襲われ、助けにいかないと最終的には街は廃墟になって利用できなくなってしまう。
戦闘はコマンド選択方式だが、出来ることは攻撃か道具を使うかゲージが溜まったら必殺技くらいしかないシンプルな内容。
敵を倒した順番によってコンボが発生し、スコアがアップするというのはこのゲームの最大の特徴。一応、今作は最大スコアを競うゲームということらしいが…
このゲームの場合は経験値という概念がなく、レベルアップは街の鍛冶屋で武器を鍛えることでしかできないため、戦闘はクリアのための作業感が強くてやる気が出ない。スコアをアイテムやスキルと交換などの要素があればまだよかったかも?
アイテムも色々と用意されてはいるが、回復手段がアイテムしかないうえに所持制限が結構厳しいので誰がプレイしてもほとんどを売っぱらって回復アイテムを買い込むというスタイルになるだろう。
ゲームバランスは(良くはないが)基本的には簡単なんだけど、ダンジョンのボスはちょっと凶悪すぎる気がする。
あとミミックはボス級に強いうえに倒してもメリットが少なくデメリットばかりが大きいので出たらリセットするレベル。
一応クリアは問題なくできるようにはなっているが、どうやらグッドエンドとバッドエンドがあるようで、その分岐の条件が意味不明で攻略本がないと分からないような内容なのもどうかと思う。
それ以外にストーリーの分岐はなさそうだし、イベントも少ないし、ハッキリ言うと戦闘を繰り返すだけの作業ゲーだ。
フィールド上の街やダンジョンの配置はランダムらしいが、何度も遊ぶような内容ではない。仲間キャラはランダムで2人加入で一周しただけでは全員見ることが出来ないが、仲間はグラフィックとパラメーターの強い弱いくらいしか違いがないし、ランダム加入キャラは正直使えないし…
ちなみにストーリー上で加入するキャラは魔法が一切使えないので運が良くないと魔法が使えるキャラには会うことすらできない。それもどうなのか。まあ、ぶっちゃけ魔法はコストのわりに弱いのでいらんけど。
バトルモードではストーリーモードで仲間に入ったキャラの中から自由に選んでスコアを競うことができる…しかし私は自分以外にこのゲームを持っている人間を知らない。
もし私と競いたい人がいたらこのゲームを買って上のスコアを超えることができるように頑張って!勝っても商品はないが!
スコアを競うゲームであればもっと競技性の強いものであったほうがよかったと思うし、仲間になるキャラも使えるのは限られており何周も遊ぼうとは思えない。スコアを稼いだところで特典もなにもないし(競うにもこのゲームを持ってる人が知り合いにいる人は稀であろうし)実際のところ延々と戦闘を繰り返すだけの作業ゲーとしか紹介のしようがない。敵や街の配置がランダムではなくてストーリーがランダムであったら(ランダム発生イベントがたくさんあってストーリーがもっと分岐すれば)フリーシナリオっぽくて面白かったかもしれない?
スコア:52点(100点中)判定:凡ゲー
(↑アマゾン商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。