真怨霊戦記【感想・レビュー】
【PCE】
PCエンジンのプレミアゲームの一つ。1989年にPC98用ソフトとして発売された「怨霊戦記」の移植…というよりはパワーアップ版といった内容のゲーム。ちなみにWindows版はゲーム性がかなり異なるので注意。Vectorで続編となる「怨霊戦記外伝 庭川村伝説」の前編が無料公開されているが、どうやら後編は開発中止となっているっぽい。
公園で突然化け物に襲われてしまった主人公であるプログラマーの北原。
病院で目を覚ますが、警察なんか信用できねぇ!っと自分で捜査を開始する。
基本的なシステムはマップ上を移動して見る、聞くなどのコマンドを選択して捜査していく昔ながらの探偵ゲームだ。
街に怨霊が出現させている生霊(厳密に言うと誤用かと思うが)を探し出すのが捜査の目的。
こいつは違う意味でめちゃくちゃ怪しい!
普通の探偵ゲームと違うところはやはり化け物や幽霊たちとの遭遇があるという点だろう。
初めは逃げることしかできないが、ゲーム後半には主人公も呪文で怨霊を倒すことができるようになるぞ。
しかし場合によってはゲームオーバーになることもあるので注意。
ゲーム序盤はどこに行けばいいかヒントの通りに進めば基本的に大丈夫なのでこの当時のゲームにしては非常に親切だなぁと思っていたのだが…段々と指示された場所に行ってもイベントが発生せず先に他のところでイベントを見ないといけないことが増え、最終的にはヒントはなくなってしまう。
よって結局はよくある総当たりゲームである。不要なコマンドが表示されていないので他のゲームよりは楽ではあるが。
ただ、街の移動の際に1ブロックずつしか移動できないのが地味に苦痛。例えば上田町から幸神町に行くときは上田町→坂下町→倉本町→寺田町→金石町→幸神町と移動しなければならない。演出の一部だとは思うのだが…正直面倒。
ストーリーは良くも悪くもB級って感じだ。個人的には楽しめたが、好き嫌いは分かれそうだ。
このゲーム、実は誤字脱字がめちゃくちゃ多い。ほとんど毎回の会話の中でどこかしら間違っているといっても過言ではないかもしれない。
そしてなんとフルボイスなのだが、文章とボイスの内容が結構違う。しかも喋るたびに音楽が途切れて最初からになってしまうのだ。細かい点だが、人によってはかなり気になるかも。
この作品にしかない魅力というのはあるし、オカルト好きなら大好物だと思う。でも客観的にみるとゲームとしては普通かな。
誤字脱字が多いとはいえ、独特の魅力がある作品なので好きな人はめっちゃ好きそうな内容。選べるコマンドが少ないのと必要ないコマンドはなるべく表示されないようになっているので遊びやすいほうだが、やはり街の移動で1ブロックずつしか進めないのは演出だとしてもしんどいし、結局は総当たりゲームなので面倒くさい部分は多い。オカルト系が好きな人は世界観を楽しめると思うが、それ以外の人には特におすすめはしない。
スコア:55点(100点中)判定:凡ゲー
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あくまでも個人の感想なのであしからず。