アサシンクリード オデッセイ【感想・レビュー】
【PS4】
UBIソフトの看板の1つであるアサシンクリードシリーズは2007年に1作目が発売されてからわずか11年でこの11作目であるオデッセイの発売となった。ちなみに本編だけでなくスピンオフ作品も合わせると20作以上が発売されていることになる。今回プレイしたのはPS4版。
今回の舞台となるのは紀元前の古代ギリシア。
今作では主人公は男女から選択できる。
ワールドは非常に大きい。この広いマップ上にはたくさんの街、砦、洞窟などが存在する。
グラフィックは非常に美しく、ほとんどが想像とはいえゲーム内で表現された紀元前の世界には圧倒される。
地上に存在するほとんどのものにシームレスに登って移動することが可能なのも今作の魅力の一つ。
陸上だけでなく海上も自分の戦艦で自由に移動することができる。
船同士で戦う海戦も発生するぞ。
このオデッセイのテーマの一つは「選択」。小さいクエストからメインクエストまで選択肢を選ぶシーンが多く出てくる。ただし他の洋ゲーに比べると要素としては薄く、大きな影響を与えるような選択肢はごく少数だ。
ドラゴンエイジやウィッチャーなどのシリーズと比べると見劣りする。それでも選択ができるというだけでゲームに良いスパイスが加わっている感じがする。
最近は洋ゲーRPGでもよく取り入れられているNPCとのロマンスも用意されているが、これもやはり要素としては薄味。ハートのついた選択肢を何度か選ぶとクエストの最後に少しイベントが追加される程度。
シリーズ初登場の「大規模戦闘」はただ単に狭いフィールド内でスパルタ兵とアテナイ兵が戦うというだけの簡易なもの。
これ単体で楽しいというようなものではないが、ストーリーやクエストを進めながらたまに行うのは良いアクセントになると思う。
装備がたくさん用意されていてきちんと見た目にも反映される点は良いと思う。武器も数種類から選ぶことができ、戦闘中に切り替えることも可能。
このシリーズは最初の4~5時間程度はとても楽しいが、全く同じことの繰り返しでその後は急激に飽きてしまうという作業感の強いゲーム。だが今回は飽きるまでにかなり時間の余裕がある感じ。
それでも20~30時間も遊べばさすがにダルくなってくるが、飽きた後もゲームとして楽しいのでクリアまではプレイするモチベーションは維持しやすい。
正直、クエスト開始地点や目標への移動が面倒なのは解消されていないが、馬に乗っていれば自動で近くまで走らせることができるのでそれなりに緩和はされている。到着まで本や動画を見て放置できるので、楽と言えば楽。
アサシンクリードなので一応ステルスゲームということになるためか、ゲームバランスは敵のHP、攻撃力、強靭度がコチラに比べて圧倒的に高い。立ち入り禁止区域に侵入するときは隠密プレイが推奨される。
それにしてもちょっと敵の体力が高すぎる気がする…しかしアビリティなどを駆使すれば正面切ってでも戦えるようになっているので、これはこれでバランスが取れているのかも。
アビリティは強弱がハッキリ分かれすぎている気がした。特に弓が強すぎる印象。しかし、ごく一部に壊れバランスなボス(毒猪)がいるだけで、少なくともメインクエストはどういうスタイルでも攻略可能なので悪いバランスではないと思う。
まあ賛否分かれそうな感じではあるが…オプションから難易度やレベル調整は途中からでも可能だ。私はノーマルでクリア、その後にイージーで少し遊んでみたが、難しいゲームを求めていないなら初めからイージーでもいいような感じがした。
ストーリーに関しては…悪くはないのだろうと思うが、見せ方がうまくないのか今一つだと感じた。メインのストーリーも中途半端なところで終わってしまっている印象だ。
とりあえず、ゲームのボリュームはかなりのものだ。メインのストーリー以外にも多数のサブクエストや傭兵(賞金稼ぎ)、カルト教団幹部の暗殺、神話に登場する怪物との闘いなど様々な要素が詰め込まれているぞ。
たくさんの要素があるが1つ1つは薄く、不満点もある程度目立つが全体的なまとまりとしては良く出来ており楽しいゲームとなっている。ゲームバランスは賛否両論だと思うので最初の1~2時間のプレイで不満があれば難易度を下げてプレイしたほうがいいだろう。合わない人もいるとは思うがハマる人はかなりハマると思うし、この手のオープンワールドの中では上位にいる作品だと思う。この作品をベースにボリュームを少なくして各要素をもっと濃くすれば名作が生まれそうな気がする。
スコア:80点(100点中)判定:良作
(↑アマゾン商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。