蒼き翼のシュバリエ【感想・レビュー】
【PS VITA】
タイトルは変わっているがPC、PSPおよびXBOX360で発売されていた「円卓の生徒」のリメイク作品。デモンゲイズや剣の街の異邦人と世界観を同じくするダンジョンRPGだ。ちなみに名作DRPG「新釈・剣の街の異邦人~黒の宮殿~」も同時収録されているのでかなりお得ではある。
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ダンジョンRPGとしては最近のものに慣れている人にはかなりシンプルに感じるかと思う。どちらかといえば初心者やライトゲーマー向けと言えるだろう。
ポイントに餌を置いて装備品を持った敵部隊をおびき寄せるシステムはデモンゲイズや剣の街と同じ…というかその原型が円卓の生徒のはず。
ゲームバランスは基本的に簡単でほとんどの戦闘は楽勝。ただし少し格下の相手でも魔法を使われると一気に全滅の危機に陥ることもあるのでちょっと偏っている部分もある。
自分でキャラクターを作ることができず、生徒たちとの絆を深めながらゲームを進めていくというキャラゲー寄りの路線。
デモンゲイズほど露骨ではないが恋愛・お色気イベントも用意されている。好きな人は好きだが、嫌いな人は嫌いかも?
円卓の生徒からの変更点はそんなに多くはなく、ハッキリと分かるのはまずキャラクターのビジュアルの変更。もちろん以前の絵に戻すこともできる。
重要な点はメインクラスの変更が可能になったことと、サブクラスを設定すると成長が遅くなるデメリットが廃止されたことだ。これによりダンジョンRPGとしては遊びの幅が広がった。
アイテムの種類は多く、ダンジョンもバラエティに富んでいる。シンプル過ぎてDRPGとしては微妙だったリメイク元がようやくポテンシャルを活かせた感じだ。
ただアイテムの数が多い割に持てる数が少ないとか、罠にセットするアイテムの種類やランクの指定が細かくて煩わしいとか、UIが微妙に使いづらいとかそういう未熟な部分がなぜか改善されずに放置なので良作と言える出来には至っていない。
ビジュアルの追加と細かい部分の変更・調整がほとんどなのでわざわざ名前を変えてまで発売するほどのものではなく「円卓の生徒+」くらいのタイトルが妥当だろう。ただダンジョンRPGとしての面白さはアップしているのでそこそこ遊べる作品になっている。ライト路線なのでガチ勢には物足りないだろうが、軽く遊びたい人や初心者には悪くないと思う。
スコア:73点(100点中)判定:佳作
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あくまでも個人の感想なのであしからず。