ドラえもん のび太の牧場物語【感想・レビュー】
【Switch】
牧場を経営するシミュレーションゲームである牧場物語シリーズ+国民的アニメのドラえもん、ということで今回はドラえもんのキャラクターが主要な登場人物となり主人公はのび太。
以前の記事(ドラえもん のび太の牧場物語【遊んでみた】)と重複する部分はあるがまたストーリーから紹介していこう。冒頭のシーンはスクリーンショットが禁止されているためざっくりとした説明となるが容赦のほどを。
のび太が空き地で見つけた植物の種を裏山に埋めるとグングン育って大樹になった。そこへ嵐が来て大樹もろとも5人は時空のゆがみに吸い込まれてしまった。
飛ばされたのは過去の世界。元の時代に戻るためにはドラえもんが落としてしまったひみつ道具をいくつか見つけ出す必要がある。それらが見つかるまで近くの町で暮らすことになったのだが…
この時代では子供であろうとも何か仕事をしなければならない。そこで使用されていない牧場をのび太が使わせてもらうこととなった。
ということでのび太の牧場物語の始まり。牧場経営部分は荒れ果てた土地を整備して作物や動物を育てて収入を得ていくのが基本となる。
いつものように山を散策して果物や山菜などを採取、あるいは採掘場で鉱石や化石などを掘って出荷することも可能。
川や海で釣りをしたり、虫を捕まえたりして図鑑を埋めていくという楽しみもある。
ドラえもんのゲームなのでもちろん、ひみつ道具も登場。例えばどこでもドアでは一瞬でエリア移動が可能だし、もしもボックスを使えばイベントの選択肢を選び直すことが出来る。
町では決まった日にお祭りなどのイベントが開催されていて、プレイヤーも参加することができる。これもシリーズ恒例だ。
町の人に話しかけたりプレゼントをしたりして積極的に交流しよう。ただし今回はのび太が主人公なので当然ながら恋愛・結婚イベントはないので注意。
友好度が上がるとイベントが発生し、ひみつ道具を見つけるためのヒントが手に入るぞ。
牧場を運営しながら町の人と交流し、ひみつ道具を見つけて元の時代に帰ろう!というのがゲームの基本的な流れ。
ゲームとしては面白いんだけれども色々と前時代的な設計で不親切さを感じる面が多々ある。ひみつ道具を見つければ楽になる部分もあるが、それを手に入れるまでがかなり辛かったり長かったりするのでは意味がない気が…
ドラえもんのほのぼのとした世界観とは裏腹にゲームバランスは猛烈に厳しい。物価はめちゃくちゃ高く、増築やアップグレードにも物凄い数の素材が必要となる。ゲームとしてつまらなくなるというわけではないが、正直しんどい。
物価の高さに比べて出荷したものの買取価格が安すぎる。特に牛乳や卵の出荷額は安すぎて初期投資を回収するだけで膨大な時間がかかる。序盤はタダで出来てそこそこ割が良い採掘で資金稼ぎをするのがほぼ必須となる。
ゲームバランスが異様に厳しいのはストーリー面のボリューム不足を誤魔化すためかもしれないが、ゲーム内で真面目に1年遊べば最低でも30~40時間以上は経過するので無理に引き延ばすよりは1年くらいでゲームクリアにしておいてエンディング後はプレイヤーの好きなように遊ぶような感じにしたほうが健全なバランスではなかっただろうか。
家具や牧場に設置するオブジェクトなどはたくさんの種類があるので材料さえ集まれば牧場を好きなように飾り付けていくのは楽しそうだと思った。
あくまで私個人の意見だが、もっとガンガン素材が集まって家具やオブジェクトがガンガン製作できるようにして「自分だけの牧場を作ってみんなに見てもらおう!」「牧場コンテスト実施!」みたいなドラクエビルダーズ的な方向性のほうがよかったような気がする。
とりあえずゲームとして楽しさを感じる最低限の部分は確保してあるのでそこそこ遊べる作品。ただゲームバランスが厳しすぎるのと妙に不親切な部分が多いため手放しには勧められない。それでもついつい遊んじゃうゲームではある。ゲームを何時間も集中的に遊んで攻略するタイプのゲーマーは途中で辛くなると思うが、毎日少しずつ長い期間にわたって遊ぶのが好きな人にはいいかもしれない。
※2019年7月中に予定されているアップデートでゲームバランスは多少改善されるようだ。
スコア:70点(100点中)判定:佳作
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あくまでも個人の感想なのであしからず。