大神 絶景版(OKAMI HD)【感想・レビュー】
PS2で発売されたアクションアドベンチャーのHD版。今回プレイしたのはSteamで配信されているPC版。
昔々、神木村というところでは祠に住む怪物ヤマタノオロチに毎年生贄を捧げていた。
剣士イザナギと白野威(シラヌイ)と名付けられた狼の活躍によってヤマタノオロチは退治されるも…
月日が流れたある日、何者かの手によって悪しき封印が解かれてしまう!!
世界の危機に復活したシラヌイはなんと、アマテラス大神だった!!
日本神話をモチーフとした世界観で、登場人物も神話に登場する神々や人物と同じ名前の者が多い。
登場人物や演出はコミカルで楽しい。
筆で描いたような独特のグラフィックはすごく良い雰囲気を醸し出している。
基本的な部分は大神の持つ「筆しらべ」の能力によって問題を解決しながら先に進んで行くパズルアドベンチャー。例えば入り口を塞ぐ柵に対して横に線を引けば…
柵をぶった切って先に進めるようになる!!
他にも空に円を描けば太陽を出現させることができたり…
爆弾で壁や床を壊したり、失われたものを修復したりなど「筆しらべ」の能力は様々。
妖怪を退治しながら世界を旅して「筆調べ」の能力を取り戻そう。
世界が本来の姿を取り戻していく様はなかなか美しい。
人々の悩みを解決したり動物と仲良くすれば「幸玉」が出現。「幸玉」を集めれば主人公である大神の能力を強化することができるぞ。
サブクエスト・イベントはかなり多く、道場で新しい技を覚えたり手配書の妖怪を倒したりなどの要素も。
すふまの奥や地面の下に隠しアイテムがあったりするのも面白い。
戦闘のゲームバランスはかなり簡単なほうだと思う。攻撃ボタン連打でも割とイージーだし時々筆を使って攻撃してやればさらに楽勝になる。
ゲームとしてはかなり親切だと思う。時にはうっとうしいくらいに相棒(?)のイッスンが喋って教えてくれるので何をするのか迷うことはほぼない。
やることが決まっているゲームなので、何をするか分からなくなったらそこから進まなくなるし、この手のゲームの場合は親切であることに越したことはない。しかしあまりにも喋るのでテンポが悪いと感じる人もいるかも。
面白いんだけど、冷静に考えると基本的に一本道を進んで行って決まったことをするだけのアドベンチャーゲームとほとんど変わらないので、ゲーム性自体はあまり高くないと思う。
味付けが非常に上手なのでゲーム性が低くても楽しめる感じかな。ライトなゲームが好きな人はかなりハマりそうだが、コアなプレイヤーはつまらなく感じる可能性もありそう。
世界観や雰囲気、ストーリーは非常に優れている。「筆しらべ」のアイデアはすごく面白いが、ゲーム性自体は高くなくベースとしては一本道の雰囲気ゲーであることは否めない。そのため内容的には賛否ありそうだ。ライトなゲームを好むプレイヤーにとってはなかなかの良作だと思うが、コア層にはダメゲーに映る可能性も高そうなので間を取って65点の佳作という評価にしておく。しかしPS2の時代にこんなアイデアや世界観を考え付くなんてスゴイなと思う。自分に合いそうだと思った人は1度はやってみる価値のある作品かと。
スコア:65点(100点中)判定:佳作
(↑アマゾン商品ページ)
store.steampowered.com(↑Steam商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。