デビルサマナー ソウルハッカーズ(PS)【感想・レビュー】
【PS】
セガサターンで発売された女神転生シリーズの外伝的作品であるデビルサマナーの2作目の移植版。PS版では抽選に当選した人しか遊べなかったEXTRAダンジョン(クリア後)やストーリー分岐(2週目以降)などが追加されている。後に3DS版も発売された。
主人公は街のハッカーグループの一員だったが…
謎の存在「レッドマン」の導きにより…
デビルサマナー(悪魔召喚師)となり街全体を巻き込んだ大きな陰謀と戦っていくことになる、というストーリー。
世界観はサイバーパンクっぽいと言えるかな?当時のパソコンよりも高性能なスマホを皆が持ち歩いている時代にプレイするとさすがに未来感はないが…雰囲気や設定はなかなか面白い。
探索部分は普通のダンジョンRPGって感じ。トラップやワープポイントなどはかなり少なめなので易しい。
今作ではコンピュータにミニマップ表示やバックアタック防止など自分の好きなソフトをメモリ分インストールすることができる。
女神転生シリーズなのでもちろん悪魔との会話や…
悪魔合体もあり…
ポケットステーションで悪魔を育てる新要素や…依頼をこなして悪魔や情報を入手したり…
仲魔と刀を合体して武器を作るなど、ゲームを楽しくする要素が満載だ。
戦闘はコマンド選択式のよくあるタイプだが、悪魔にはそれぞれ性格が設定されており、どういった命令に従いやすいか、行動を任せた際の傾向などに影響している。アイテムによって一時的に性格を変更することも可能。
性格を把握したうえで使いこなすのを面白さの一つと捉えるか、ただ単に面倒な仕様だと捉えるか賛否両論な部分ではあると思う。
正直、戦闘はあまり面白くない。古いゲームだからしょうがないのだろうか…しかしスーファミのRPGと比べてもつまらないので、バランスや仕様などを含めた総合的な結果として面白くないのだと思う。
エンカウントが多く、毎回読み込みが入るのもあって辛い。他のゲームを遊びながら、漫画を読みながらなど片手間でやらないとしんどい。残念ながら戦闘が面白くなるのはノクターンやペルソナ3から。
性格が狡猾(魔法攻撃を好む)なのに「魔」が低くて魔法もほとんど覚えていない、というようなアンバランスな悪魔も多いため、使えるものと使えないものがハッキリ分かれすぎている。
全体を見るとRPGとしては面白いと思う。しかし…合体のシステムが古い感じのままで悪魔全書がないことは我慢しても、戦闘のダルさがやっぱり辛い。まだ発展途上って感じだ。
ゲームを楽しくする要素がたくさん詰まっているにもかかわらず、戦闘のつまらなさやベース部分の古臭さなどが足を引っ張っていて現在遊ぶにはキツい面がある。ストーリーや世界観は良い感じだと思うが、本を読みながらプレイするなどしないと戦闘のダルさで飽きてかやめてしまうだろう。良いゲームだとは思うんだけどねぇ…。今から遊ぶなら3DS版のほうがいいかも?クリアまでに60~70時間くらいは必要なので追加要素は一周目から見ることが出来るようにすべきだったと思う。
スコア:67点(100点中)判定:佳作
(↑amazon商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。
飛龍の拳 奥義の書【感想・レビュー】
【FC】
カルチャーブレーンの目玉シリーズとなる飛龍の拳の第一作目。元々はアーケードのゲームだったものをファミコンに移植。ちなみ社名が「日本ゲーム」のバージョン(初期版)と「カルチャーブレーン」のバージョン(後期版)があるが、カルチャーブレーン版の箱説ありは数万円のプレミア価格になっているので持っている人はチェックしてみよう!
ストーリーは師匠が殺されて奥義書が奪われたので取り返しに行くという、超ベタな内容。
難易度セレクトが可能だが、「ぷろ よう」って…高橋名人のことだろうか?
まずはアーケードにはなかった横スクロールアクションステージ。
道中にはアイテムやメッセージが隠されている。
中ボスを倒すと落とすアイテムを拾うと主人公がパワーアップしていく。
中ボスを何体か倒すと手に入るカギを使って扉を開ければステージクリアとなる。鍵を手に入れるまでは制限時間のある限りステージは永久にループする。
シリーズ独特の格闘パートはゲーム内でチュートリアルがある。当時としては珍しい。
しかしゲームをクリアするにあたって重要な投げや必殺技のコマンドは教えてもらえないという詰めの甘さ。
少林寺での修行を終えたらまたステージをクリアして…
今度は世界大会編へ。
ここでは二作目以降は仲間・操作可能キャラクターにもなるハヤトやミンミンもライバルとして登場。
大会には地獄から来た魔獣軍団である「龍の牙」たちが紛れ込んでいる。今作ではこちらは変身できないため、生身で戦うことになる。
奴らを倒すと奥義書を取り戻すことが出来るぞ(主人公のリュウヒがパワーアップ)。
こうしてアクションパート→格闘パートと繰り返していき、世界大会の決勝戦で敵の首領であるフーズ・フーを倒すのが目的だ。
正直、アクションパートは微妙…あまり出来がよくないのもあって面白くない。
逆に格闘パートは個性もあってなかなか楽しめる。ただ、ボタンを入力しても反応が悪かったりして自分の思った通りに動いてくれず、ストレスが溜まる面も。
そしてクリア後には伝家の宝刀、「ラスボスは偽物だった」が発動!一周しただけではゲームをクリアしたことにならないという、この馬鹿げたシステムは次回作にも受け継がれていく。
アクションパートはつまらないが、格闘パートは他と違う感じもあって面白い(ただし操作方法をきちんと知っていることが前提となる)が、思ったように動いてくれないことが多々あるのでストレスフル。凡ゲーかダメゲーか微妙なラインのゲームだ。シリーズのファンでなければ無理に遊ぶ必要もないだろう。とりあえず「ラスボスは偽物」システムはいらないと思う。
スコア:49点(100点中)判定:ダメゲー
(↑amazon商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。
The friends of Ringo Ishikawa【感想・レビュー】
【PC・switch】
「The friends of Ringo Ishikawa」は「くにおくん」ファンのロシア人が父親と一緒に作り上げたという、なんとも愛を感じるインディーゲーム。私が遊んだのはsteam版だがニンテンドースイッチでもダウンロード販売されている。
不良として突っ張った高校生活を送ってきた石川くんだったが…
成績や素行の悪さから退学の危機に!!
しかし授業を真面目に受けるかどうかはプレイヤー次第。
学校へ行かずに遊びまわるもよし…
他校の不良どもと喧嘩に明け暮れるもよしの自由なゲームだ。
街には様々な施設があり、ボクシングジムに通ったり…
アルバイトをしたり…
貯めたお金で家具を買ったりすることもできるぞ。
しかしこのゲームの魅力は実はそういうゲーム性の部分ではなく、ストーリー部分にあると思う。
主人公や仲間たちを取り巻く環境の変化、子供から大人にならなければいけない時期の各々の心の在り方や選んだ道など、彼らを取り巻くエピソードこそが本作の魅力だ。
逆に言えばそういう部分を楽しめない場合は…やることが多いようで意外と少ない、喧嘩することに何の意味があるのか、勉強することに何の意味があるのかと感じる人もいるだろう(もしかしたらそういう問いこそが製作者の狙いの可能性もある?)。
ストーリーよりもゲーム性重視の人がプレイすると肩透かしを食らうかもしれない。
勉強して成績が上がり奨学金をもらった、家具を買ってテレビゲームが遊べるようになった、体を鍛えて喧嘩が強くなった、しかしそれから何かに繋がるわけではないため、そこに意味を見出せないプレイヤーにとってはつまらないかも。
ストーリーはシブくて良いし主人公のモーションは細かい部分まで作り込まれているスゴイゲームだと思うが、ゲーム部分に関しては手放しにオススメできる内容ではない。
海外のインディーゲームで日本へのリスペクトを感じる作品というのはそれだけでどうしても高く評価してしまいそうになるが、自由度は高いが実はその先にはなにもなく、ストーリー重視の青春映画的作品なので、ゲーム部分に期待してしまうとガッカリしてしまう可能性は多いにある。個人的には心に残る作品ではあったが、評価が分かれそうな内容だと感じたので佳作とした。
スコア:65点(100点中)判定:佳作
ec.nintendo.com(↑Nintendo商品ページ)
store.steampowered.com(↑steam商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。
キル・ザ・バッド・ガイ【感想・レビュー】
【PC・Switch】
秘密組織に属して悪人を始末していくパズルゲーム。元は海外のPC用インディーゲームだがSwitchにも配信されている。スクリーンショットはPC版のためもしかしたらSwitch版とは差異があるかもしれない。
ステージの数は60+ボーナスステージが6つ。
プレイヤーは法で裁けぬ悪人を始末する組織の殺し屋となりミッションを遂行していく。
最初のターゲットはマフィアのボス。標的にはそれぞれアイデンティティが設定されているが、それによって敵の行動パターンが変わるといったことはない。ちょっと残念。
ステージ内にある色の濃い(黒い)オブジェクトに干渉して事故に見せかけて標的を抹殺していく。
解が1つしか用意されていないステージも多く、自由度は高くない。ステージ1ではこのように車を暴走させて標的を轢き殺すor車の爆発に巻き込んで焼き殺すのがパズルの答えとなる。
ステージをクリアすると評価が表示される。ボーナスステージをアンロックするためには好成績を出して星を集めていく必要がある。
ステージの内容は少しずつ複雑になっていき、複数のオブジェクトを組み合わせて使用したり・・・
バリケードなどで敵の進行ルートを変更したり、お金で敵をおびき寄せたり・・・
通行人やカメラが多い中での暗殺など、少しずつ頭を使う内容になっていく。パズルゲーが好きな人はハマるかもしれない。
問題点はゲームバランスがあまりよくないこと。終盤のステージはなぜか序盤のステージ並みに簡単なものが多かったり、一部に正攻法ではクリアするのが不可能に近いステージがあったりなど明らかに調整が不足している。
クリアまでは3~5時間といったところ。ボーナスステージもすべて遊べばもう少しかかるが、それでも短いほう。
アイデアはとても面白いのだがゲームとしては遊びの幅が狭く、ステージの内容や難易度も調整不足な印象。決してつまらないわけではないが、人に勧めるほどの楽しさがあるゲームでもない。
スコア:52点(100点中)判定:凡ゲー
ec.nintendo.com(↑Switich商品ページ)
store.steampowered.com(↑Steam商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。
オクトパストラベラー【感想・レビュー】
【Switch・PC】
スイッチで発売されたゲームの中でもかなり人気が高いRPG。しかし世間一般の評価とこのサイトの評価には多少のズレがあるかもしれない…あくまでも私個人の見解なので悪く思わないでね!
それぞれ違った特技を持った8人の中からメインの主人公を選択してゲームを始める。
選択しなかったキャラも仲間にすることができるので選択した主人公によって使用できないアビリティがあるというようなことはない。
キャラクターはそれぞれ固有のバックグラウンドとストーリーを持っているが、メインに選んだキャラ以外の物語もきちんと見ることができるので安心だ。
ストーリー部分は良い言い方をすれば王道だが・・・悪い言い方をすればありきたりで青臭いとも言えるので賛否が分かれそうだ。
主人公たちはそれぞれ固有の特技をもっており、盗む、情報を集める、NPCを連れまわす、戦闘を挑むといった行為によって冒険を有利に進めたりクエストを解決したりすることができる。
クエストの解決方法は複数用意されているものもあってなかなか面白い。ただ洋ゲーほどの自由度はないので、家庭用でも移植作品が多く遊べる現在では物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
このゲームでは世界を自由に旅することができるが…推奨レベルが設定されているうえに訪れる順番を変えても特に何かが変化するわけでもない。よってフリーRPGとしての魅力を求めてこのゲームをプレイするのは間違いだと言っておかなければならないだろう。
グラフィックに関しては2Dのドット絵と3Dの融合はかなり美しく、文句をつける理由は見当たらない。
戦闘システムは敵の弱点を突いてガードを崩し…
ブーストした攻撃で大ダメージを与えるというシステムだ。シンプルだが出来が良くて楽しい。
サポートアビリティを付け替えたりベースジョブの他にもう一つのジョブを設定できたり…JRPGでは似たようなシステムがよくあるので革新的とはいえないが良いエッセンスになっていて面白いと思う。
まあアビリティは使えるものと使えないものがハッキリ分かれちゃってるので、バランス的にはよくある感じというか、平凡かな?
ゲームバランスは良いほうだと思うが、独特な戦闘システムのために1回の戦闘にそれなりに手間がかかるためエンカウントが多いのがストレスになる。普通にプレイしていたらレベル上げの時間もそれなりに煩わしさを感じる程度には必要だ。
グラフィックは美しく、戦闘システムは良く出来ている。基本的なゲームシステムも親切で遊びやすいと思う。ただストーリーに関してはちょっとベタ過ぎると感じたので好き嫌いがハッキリ分かれそうだ。レベル上げ作業が必要なのも人によってはマイナス要素だろう。自由度は意外と高くないのでグラフィックと戦闘システム以外は平凡なJRPGとそこまで大差ないように感じた。ストーリーが良ければ良作と言ってもよかったが…
スコア:70点(100点中)判定:佳作
(↑amazon商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。