Vaporum【感想・レビュー】
【PC・Switch】
インディー製のダンジョン探索RPG。ジャンルはSteampunk Dungeon Crawlerというストレートなサブタイトルそのまんまの内容だ。
塔を一階から上に登っていくというベタな内容だが、スチームパンクの世界観と雰囲気はなかなか良い感じだ。ストーリーも悪くない。
近接攻撃と銃、そして様々な効果をもたらすガジェットを使いこなして敵を倒しながらダンジョン内を探索していく。
360度自由に移動できるタイプではなく、グリッド上を1マスずつ移動するタイプ。
謎解きもたっぷり用意されている。ざっくり言うと「Legend of Grimrock」のスチームパンク版って感じ。
時間の経過はリアルタイムなので敵の攻撃を避けながらこちらの攻撃をというアクション面での技術も要求される(行動ごとに一時停止になるモードに切り替えることも可能)。
フロアごとにいくつかのシークレットが用意されているのは楽しい点だ。宝箱には能力を永久的にアップする希少なアイテムや強力な装備が入っている。
謎解きは面白いが、(意図したものかどうかはわからないが)引っ掛けみたいなものも結構あり、ヒントも少ないので人によっては頻繁に詰まる可能性あり。
内容的には理にかなっているとは思うので、パズル好きにはたまらないかも。でも何をすべきなのか分からない状況が頻繁にあるとしんどいので人を選ぶだろう。
即死トラップが多いため頻繁にセーブ&ロードをしながらプレイするのが基本となる。かなりイライラする人もいるだろう。
ゲームバランスは正直なところ、今一つである。終盤になるまでは敵が固すぎてちょっとストレスになる。
敵のHPが多いにも関わらず閉鎖空間で数匹の敵に囲まれる状況がほぼ毎回なので、きちんと対処できないと結構厳しい。
回復アイテムの入手数が限られているので最悪の場合は詰む可能性もある。戦闘面でも部屋に入る前にセーブ、苦戦した場合はロードという遊び方が基本となるだろう。
能力の上げ方やスキルの取得の仕方によっても難易度は大きく変化しそう。シークレットも最低でもある程度は見つけながら進めるのが前提のバランスに思える。色々と融通が利かない仕様・バランスのように感じた。
とりあえず全体を俯瞰して一言でいうと「楽しいけどストレスが溜まるゲーム」だ。
ゲームのベース部分は楽しいと思うし、雰囲気も良いのでこのジャンルが好きな人は気に入ると思う。ただしゲーム性やバランスの点から苦手な人にとってはかなりのストレスになる可能性もあるため、よく考えてからの購入を薦める。個人的にはなかなか良いゲームだと思うが、客観的に見ると好みがかなり分かれそうな作品だ。外れてもいいようになるべくセールを待ったほうがいいだろう。
スコア:65点(100点中)判定:佳作
store.steampowered.com(↑Steam商品ページ)
ec.nintendo.com(↑Switch商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。