Heroes of the Monkey Tavern(迷宮の塔 トレジャーダンジョン)【感想・レビュー】
海外インディーズデベロッパー製のダンジョンクロウルRPG。ニンテンドースイッチでは「迷宮の塔 トレジャーダンジョン」として発売されている。今回プレイしたのはsteam版だが、基本的な部分は同じだと思うのでスイッチ版の購入を考えている人にも参考になるかと思う。
この手のゲームでは大体そうだがストーリーは冒頭にほんの少しあるだけ。酒場でお金がなくなるまで遊んだところにうまい冒険の話が転がり込んでくる、というありがちなものだ。
4人の顔、職業、能力値そして難易度を選んでゲームスタート。洋ゲーなので微妙な顔グラしかないのはあきらめるしかない。理由は後述するが、偏ったパーティー構成は基本的にやめたほうがいいと思う。
3Dのダンジョンを敵や罠を克服しながら探索していく。色々と簡略化されていて同系統の他のゲームに比べてかなりシンプルな内容だ。
問題はチュートリアルも何もないということ。そのためゲームのシステムやルールがよくわからないまま進めていくことになる。パーティーのメンバーが死亡した場合、上の画像のような泉のある場所にいって回復するのだが、それすら説明されていない。
パーティーのHPを回復する手段は自然回復を待つ、あるいはポーションや回復魔法を使用するのだが、他にも実はステータスウインドウ右上の「zzz」をクリックして眠ることで回復することも可能。これもなぜか説明が全くない。
眠っている間にゲームのルールやシステムについての説明が表示されるのだが、英語のままになっているものも多い。ていうか眠らないと説明が出ないのに眠ることすら説明しないってどういうこと?スイッチ版では改善されているのだろうか?
探索部分はボタンorレバー、鍵を探すのがほとんどで単調。隠し部屋を見つけるギミックも各階に用意されているが、それもほぼボタンかレバーでどうにかするものばかり。
戦闘は画面下側のステータスウインドウの武器や魔法のボタンをクリックして攻撃や回復を行う。再度行動できるようになるまでの時間は装備や魔法毎に設定されているウェイト時間によって変わってくる。
このゲームにおける最大の問題点は残念ながら戦闘だ。戦闘中に移動すると逃走したとみなされてパーティー全体のHPが減ってしまう。そのため敵の攻撃をよけながら戦うということは不可能。正面切っての殴り合いしかできないので探索だけでなく戦闘も単調だ。
敵・味方ともに攻撃が外れる確率は結構高いので運に左右される部分が大きいというのもマイナス点だろう。こちらの攻撃がよく当たったときは比較的楽に倒せるが、外れが多いときは誰かが死んでしまうことも。ゲームバランス面も悪いと言わざるを得ない。
魔法は武器と同じように手に装備して使用するのだがショートカットがないので魔法を変更する際にもいちいちステータス画面を開かないといけない。リアルタイムで進む戦闘中にこれはかなり煩わしい。
このゲームにはショップや交換所などはないのでダンジョン内に落ちているアイテムで最後まで乗り切らないといけないのだが…落ちている装備品の数は少なく種類にかなり偏りがあるように感じた。これが偏ったパーティー構成はやめたほうがいいと言った理由だ。
逃げたら全員がダメージを受けるのも謎だが、弓の攻撃だと距離に関係なくほぼ全ての攻撃が当たるというのも疑問に思った。あとはメイス系の武器はなぜか弱いものばかりだとか・・・よくわからない仕様が多い。
あまりにも簡素な作りなため単調なゲームになってしまっている。チュートリアルどころか最低限の説明すらないのも大きなマイナスだ。エンディングまで5~7時間程度で終わってしまうためボリューム面も物足りない。全く面白くないとまでは言わないが・・・正直、セールで500円くらいでないと納得できない内容だ。まあ500円でも決してオススメはしない。
スコア:41点(100点中)判定:ダメゲー
store.steampowered.com(↑steam商品ページ)
ec.nintendo.com(↑Switch商品ページ)
あくまでも個人の感想なのであしからず。